ニッカ３Ｓです。国産バルナックの中では一番本家ライカに近い品質です。この個体はどこかの修理屋が破壊工作を行っていて、かなり内部はメチャクチャな状態でした。何故か破れたシャッター幕をパンク修理の如く貼り合わせていたり、スローガバナーが？？？な加工がしてあったり…とにかく全てに手を入れてあります。メッキもガビガビでしたので半光沢ガンブラックに塗装。この塗料は大変強いので好感が持てます。ただし有機溶剤(シンナー、ベンジン、アルコール等)には勝てません。まさか手入れにこんな溶剤使う方は居ないと思いますが…有機溶剤は光学系に浸透して必ずクモリを発生させます。また、内部で破損して動作不良を起こすシンクロユニットは取り外してソケット穴は純正皮とレジンにて埋めて有ります。以下は作業内容です。 シャッター関係: シャッター幕新品交換 シャッターリボン接着剤見直し スローガバナー分解洗浄 テンション軸洗浄注油 シャッタードラム洗浄注油 ファインダー関係: ハーフミラー洗浄 プリズム洗浄 各ガラス類洗浄 無限遠調整(東京光学ヘリコイドを使用して定点にて調整) 駆動関係: 各ギア類洗浄注油 以上となります。大変静かな音で動きます。変なジャンクライカに手を出してヤケドする位なら手の入った国産バルナックがおススメです。純正にこだわる方、細かい事が気になる方、日本語を理解出来ない方は他を当たってください。 尚、付いてるレンズはオマケです。旧ソビエト製品なので遊びです。